2005/02/15

Search-Oriented Information Client(検索指向の情報クライアント) という hisashim's journal のエントリを読んで、木曜日に何を考えていたのか思い出してきた。いやね、いかんせん花粉がひどかったものだから。

hisashimさんは、このjournalの末尾の「ゆるい考察」で、「問題への気付き」「問題の切り分けと整理」「実装」が揃っている人でなければクリエイティブなもの(「クリエイティブな」の部分は自分の解釈であって、具体的にどんな「もの」を指すのかは書かれていない)は生み出せないと考察している。ところが自分(hisashim's journal でいうところのS)は、この話をしているときに、少し別の考え方をしていた。

まず、上記の3つのカギ括弧の項目は「的確な問題意識→適切な問題の切り分け→実装」という不可分のチェインであり、このチェインは「その一部が欠けると電波系で、遡上にものぼらないのが芽生え系」といった文脈のなかで理解しなければならない。なぜかというと、この3つの項目を取り上げるだけではあまりにも当たり前のことを言っているに過ぎないから。おいしいビールには良質のホップと天然水が必要、という言明と同じ。でも、本当においしいビールには、良質のホップと天然水だけでは成し得ないスペシアルなサムシングがあるわけですよ。つまり、ホップと天然水を繋ぐ何か。ビールの場合は発酵技術だったり熟成技術だったりすると思うんだけど、これが抽象的な「問題解決されるべきもの」の場合だと、「センス」とか「バランス」のような、やっぱり抽象的な話にいきついてしまう。センスとかバランスって言葉もうさんくさいけど、まあ、それはそれでいいや。名前が付いていると便利だし。とにかく、そんなわけで「センスやバランスがないのに問題解決できると信じて猛進しているやつは電波」という補題につながっていく。そもそも、「問題意識を持つことが大切です」とか「スキルを磨きましょう」とかいうだけじゃ(小中学校の教員はこういうプロパガンダがだいすき)、意味ないでしょう。磨くならセンスを磨け。大切なのはバランスであって何かを意識することだけじゃない。

ところで、問題意識を持てとかスキルを磨けっていうのはよく言われるけど、問題を切り分けるのに精進しろと言われることは少ないような気がする。しかも、問題をうまく切り分けた人間を捕まえて「評論家」呼ばわりすることが多い。

ちなみに、この話じたいに生産性があるかというと、まったくないから不思議だね。

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