2007/12/26


日暮里に「深セン」というあんかけチャーハン専門のこだわり店がある。「セン」の字は、土に川って書くやつね。香港から中国側に川渡ったところの深センと同じ漢字。そういえば昔、深センの駅で写真とってたら、軍人にすごい怒られたことがあったなあ。どうでもいいついでに、個人的に深センといえばチャイナドレス。香港では滅多に見かけないチャイナドレスの女の子だけど、深センに入るとやにわに街に登場する。あれは観光客向けのサービスだったのかもしれない。市場なんかにいたのは、生きたトリを詰め込んだ籠を担いで外人の僕らにまで売ろうとする農民服の女の子とかだったからなあ。2000年ころの話。

で、日暮里の深センの話だけど、このあたりで生活している独身20代男性は毎日通うべきだと思う。うまい。この店の「あんかけチャーハン」は、同じようなメニューを食べさせてくれる店をほかに知らないので説明しにくいんだけど、ようは卵をからめてざっくりと炒めたライスに中華風の一品料理をたっぷりとのせたもの。一品料理のメニューとしては、麻婆豆腐、羊肉炒め、豚角煮炒め、青菜炒め、日替わり(鶏肉と旬の野菜炒めのことが多い)なんかが定番で、夜になると調達した食材に応じてさらに凝ったものが追加される。魚飯とか。こんなところでアドバタイズしてるくらいだから、どれも絶品なわけですよ。しかも安い。笑っちゃうくらいに熱いスープと工夫されたデザートが全品についていて、日替わりなんて600円なんだから。もっと高くてもいいのに。

調理をしているのはマスター一人だし、基本は全部注文を受けてから作るので、タイミングが悪いとけっこう待たされる。でもまあ、調理している手際を見ているだけで相当楽しい気持ちになれる。ビールでも飲んでればいいしね。青島が350円。青島の黒が500円。もうちょっと儲けてもいいんじゃないかって心配になるような値段。

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この店の料理がどれくらいうまいかっていうと、僕が今日レアメニューのビーフンをうっかり頼んじゃって(チャーハンじゃないメニューをはじめて見た)、ビーフンってのはしいたけ嫌いにとっては第一級の危険食品なわけだけど、やっぱり入ってて、幸い乾燥物じゃなくて生だったので皿全体には被害がなく、全体としてはむしろいつもの深センクオリティで、だからがんばって先に個体だけをビールで流し込んでから残りをおいしくいただいた。それくらいにうまいのです。(しいたけを身体に取り入れるのなんて、たぶんもう確実に20年以上ぶりだ。)

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