2006/02/19

『亡命ロシア料理』のローストビーフがうまそうでたまらない。やつらは壺の中にタマネギのみじん切りを敷き詰め、そこに牛肉のブロックを置き、白ワインだけ加えてオーブンにかけるらしい。塩も加えない。タマネギと牛肉のエキスだけをスープにして、あとは壺に任せる。これで極上のローストビーフができるんだって。

このレシピは、化学的にも正しいと思う。NaClのような、分子が小さいわりに味覚を左右する調味料を最初から使ってしまうと、肉汁がしみ込む余地がタマネギの細胞になくなるし、タマネギの甘みがしみ込む余地も牛肉の細胞からなくなってしまう。アミノ酸の分子は塩に比べると巨大だから。

ただ、どうにも我が家には壺が見あたらないので、この知見を応用してスープを作ってみることにした。無水鍋(商標はピタクラフト?)でオリーブ油を加熱し、大量のタマネギのみじん切りを胡椒で軽く炒め、その上に豚コマを設置し、白ワインを半カップほど注いで弱火にかける。5分くらいで十分に水分が出てくる。さらに白菜を投入して、白菜がイメージどおりにしなしなしてきたら、ひたひた程度に水を加える。最後に塩とかサドンデスソースで味付けするだけ。これはうまい。

ここまでは数週間前の話。

今日は、このスープで得た知見を、さらにカレーに応用してみた。カレーを作るとなると下ごしらえに2~3時間くらいかかっちゃうわけで、2~3時間というのは、仮にそれくらいの物理的な時間ができても、実際に不慣れな行動を起こすのはおっくうだったりする。そこで亡命ロシア流タマネギの下ごしらえですよ。

まずはスターターオイルを作る。いずれもホールのクローブ、クミン、カルダモン、黒白胡椒を砕いて、火にかけた油に投入する。焦がさないように注意。油に香りが移ったと信じたら、タマネギのみじん切りと生姜を炒め始める。今回は亡命ロシア流なので、タマネギから出る水気をとばさずに、白ワインだけ加えてタマネギ自身の水分で煮込んでいく。そのため保温鍋(商標はシャトルシェフ)を使う。全体に火が通ったら、頃合いを見てマンゴチャツネやヨーグルトも投入する。チャツネとか、いままでは最終工程に近いとこで入れてたんだけど、分子の大きさを考慮すればこのタイミングだよな。あとは保温鍋にまかせて1時間くらい本でも読んでれば、下ごしらえは終了。

タマネギの下ごしらえができたら、別に茹でておいた豚バラ肉をスープごと加えて、具を煮込む。今日はジャガイモとにんじんとトマト。具材の煮込みも保温鍋に任せる(壺はもってないし)。やっぱり1時間くらいしたら、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラを加え(今日の比率は2:1:3)、最後に塩で味を整えて完成。

curry

従来よりも味のまとまりがいいような気がする。そういえば、にんにく忘れてた。

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