連休も終わってしまうので、昨日に引き続きSigma DP2 Merrillのレビューっぽいことをしておきます。色の不具合とか質感すげーという話は昨日したので、今日は個人的につぼったポイントを紹介します。
まず画角について。35mmカメラ換算で約45mmという、いわゆる標準レンズの画角なのですが、これがやっぱり使いやすいです。最近はD90+カラースコパー20mmという変態構成で散歩することが多くて、これはこれでボーっと眺めてる景色を四角い画面に収めたいときには都合よくて楽しいのですが、意識的に「何か」を眺めてるときの光景を切り出すのにちょうどいいのは、やっぱり標準レンズだったんだなーと思い出してきました。
10数年前、お金ない学生のころはフィルムカメラに標準レンズをつけて歩くしかなかったわけですが、そのころの感覚もこんなでした。そんなおっさんがDP2 Merrillを使うと、当時の自分には切り取れなかったような光景が切れるんだから、楽しくないわけがないです。
コンデジっぽくない操作性も評価したい点です。いちばんアクセスしやすい位置に取り付けられているジョグダイヤルには、撮影時には露出とシャッタースピードを変更する機能が割り当てられています。これ、すごく使いやすい。さらに、ホワイトバランスの変更、ISOの変更、MFへの切り替え、露出補正、AEロックといった、個人的に「必須」な操作へのアクセスがおそろしく簡便です。スチル写真を撮る人向けに特化した潔い設計で好感度高いし、実際、直感的な操作体系になるようまとめられてるなあと感じます。
コンデジっぽくないといえば、49mm径のフィルターが装着できるのもポイント高いです。ペンタックスSMCタクマーの標準で利用してたフィルターが軒並み使えるので大興奮です。まあでも、PLフィルターの効果を液晶ファインダーで確認するとか、あんまり正気の沙汰ではない感じもしますが、こまけえこたーどうでもいいんだよ。
最後にまたノスタルジックな話。DP2 Merrillで撮影後、Sigma Photo Proでの現像が楽しすぎるのですが、これもやっぱりフィルムの現像と暗室作業をしていたころを思い出します。フィルムの場合、現像と焼付けの時点ではじめて撮影時の妄想が形になるわけですが、DP2 Merrillで撮影したデータもPCで現像していると液晶ファインダーのプレビューでは気がつかなかったような絵が出てくることがあって、これって暗室で印画紙に絵が浮き上がってくる感覚に似てます。もっとも、DP2 Merrillの液晶ファインダーは正直なところ「撮ってすぐ細部を確認」のような使い方をするにはストレスフルなので、それで現像時の驚きが増えてるだけかもしれません。とはいえ、DP2 Merrillで撮影した写真の現像作業は楽しすぎて時間泥棒なのは事実です。
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