2017/06/21

編集というサービスの内容(技術書編)

技術書の編集者が原稿に対して何を提供するものなのか、整理してみた。順番には意味があります。

  1. 原稿をDTP担当者が作業できるデータにする
  2. 誤字脱字、非標準的な表記を直す
  3. 表記を統一する
  4. 文法の間違い、不適切な言い回しを直す
  5. 構成の不備、内容の間違いを指摘する
  6. 構成の不備、内容の間違いを直す
  7. 冗長な内容、文脈から外れる記述を欄外に追い出したり、段落構成を手直ししたりする
  8. 段落や文を、文脈に合わせた相に書き直す
  9. 行間をうめる
  10. 解説画像やイラスト、索引などのメタ情報を作る
  11. 原稿を書く
  12. 【番外】企画する

どこまでやってほしいか、できるか、追加料金がいくら必要なのかというのを、著者・版元編集者・下請け編集者の間ではっきりさせると、みんなが幸せになる気がする。(だいたい編集外注するときって「編集作業一式」の「ページあたりの単価」になりがちで、しかしその「一式」には上記のような幅があるわけだから、人によって高いとか安いとか感じ方がいろいろ変わってしまうよね……。)

本として書店に並ぶまでに必要な作業は上記のほかにもいっぱいあり(装幀の企画と手配、権利、印刷製本、流通に関連するいろいろな仕事などなど)、上記に挙げた編集業務を担当編集者がぜんぶやるべきという話ではないはず。

たとえば、上記のうち5までは担当編集者が直接やるけど、残りは外部の査読者だったり編集者だったりを雇うことにするとか、あるいは、そこは著者の仕事であると最初から割り切る(ということを著者との間で同意しておく)ほうが、結果的に読者が手にする本にとって最善というケースもあるかもしれない。

なお、弊社では上記のすべてに対応した編集業務の受注が可能です。お気軽にご相談ください。