ちょっと好きな話。
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僕の口座に、毎日、日付が変わる瞬間に86,400円が振り込まれるとしたらどうだろう。単位は何だってかまわない。ドルセントだってユーロセントだって。いずれにせよ、毎朝目覚めるのがちょっとうれしくなりそうな素敵なシチュエーションだよね。ただし、注意しなければならないことがある。それは、その日の残高は繰り越しができないということだ。つまり、翌日0:00になると、前の日の使い残しは全部クリアされる。もちろん、クリアされた瞬間にまた86,400円が振り込まれるから、あわてる必要はない。ああ、言い忘れてたけど、税金や保険だってとられない。
さて、毎日86,400円(ちょっとした大金)をどうやって使いきろう? 一日86,400円といえば、年収にして3千万円以上だ。小洒落たフランス料理屋で毎日食事をしても、まだお釣りがくる。うーん。たまには旅行もいきたいし、本だって読みたい。映画も見にいきたい。ごちそうばかりじゃ飽きるしね。そうだ。昔から欲しかったスポーツカーを買おう。手取り3000万の年収を誇るオレ様には安い買い物だ。
もちろん、スポーツカーは買えない。僕の財布には、いつだって86,400円以下の金額しか入っていないから。
毎日86,400円を上手に使い切るのは、死ぬほど難しい。実際、それに悩んで自ら命を絶つやつだって大勢いる。え? こんな設定はフィクションじゃなかったのかって? 単位が「円」ならフィクションだね。でも、「秒」なら?(60×60×24 = 86400)
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そうして僕らは年間3000万を超える何かを使い切らず、毎日86400の権利を放棄している。
この寓話のポイントは、86400単位の「何か」は、貯蓄可能な他のものに等価交換できないというところですかね。
返信削除実際には、僕らの多くは毎日会社に行って仕事をして、時間を給料に変換してる。効率悪いね。